ISBN:978-4-89476-584-9 C3080 |
ぶんかのかんてんからみたぶんぽうのにちえいたいしょう ひつじ研究叢書(言語編) 第98巻 文化の観点から見た文法の日英対照 - 時制・相・構文・格助詞を中心に |
定価(税込) : ¥5,280 |
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著作者よみ : | そうみやきよこ |
著者名 : | 宗宮喜代子 著【著書を検索】 | |
出版社 : |
ひつじ書房
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発売日 : | 2012年11月20日 | |
ジャンル : | 文法 | |
判型A5/244頁 |
文化の特徴は語彙のみでなく文法にも表れる。本書ではアングロ文化の直線思考と日本文化のウチ・ソト指向を説明原理として、時制と相など主要な文法範疇が英語と日本語で内容的に大きく異なること、その一方では各々の文法の中でこれらが空間前置詞、文字種など一見無関連な諸項目と原理を共有し、文化の特徴を反映した内容を示すことを論じる。記述は言語事実に即して客観的かつ体系的に行い、文法への理解を深めることを目指す。
目次
はじめに 自然の理と文化第1章 時制と相の日英対照
1.1 英語の時制と相が時間の流れを表す
1.1.1 時制の条件―確定性、主観、情報構造
1.1.2 2 時制3 相を支える「外と内」の原則
1.1.3 進行相が示す「ものの見方」
1.1.4 時制の一致が示す遠近法
1.2 日本語の時制と相が話者の視点を表す
1.2.1 日本語に独特の相対時制
1.2.2 弱い過去時制
1.2.3 過去の「した」と完了の「した」
第2章 主語と目的語の日英対照
2.1 英語の「SVO ± 1」が因果関係を表す
2.1.1 個体中心のSVO 構文
2.1.2 因果を分業する2 種類のSV 構文
2.1.3 「SVO + 1」の構文
2.2 日本語の格助詞が「ウチ・ソト」の共感関係を表す
2.2.1 複合的な「ウチなる自分」
2.2.2 「が格」目的語が示唆すること
第3章 英語の前置詞
3.1 英語の空間前置詞が移動の因果関係を表す
3.1.1 道を歩くあの感じ
3.1.2 歩く人の回り
3.1.3 非空間の大物前置詞
第4章 日本語の文字種
4.1 文字種が「ウチ・ソト」の共感関係を表す
4.1.1 ひらがな・漢字vs. カタカナ
4.1.2 擬音語・擬態語・音象徴
第5章 小説が伝える「ものの見方」
5.1 小説を翻訳する時に世界が変わる
5.1.1 直線とパッチワーク
5.1.2 話者の位置―オフステージとオンステージ
5.1.3 個体中心と「みんなの中の自分」
参考文献
索引
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