ISBN:978-4-7576-0863-4 C3395 |
げんじものがたりこちゅうしゃくしょのけんきゅう 研究叢書493 源氏物語古注釈書の研究 - 『河海抄』を中心とした中世源氏学の諸相 |
定価(税込) : ¥12,100 |
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著作者よみ : | まつもと おおき |
著者名 : | 松本 大 著【著書を検索】 | |
出版社 : |
和泉書院
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発売日 : | 2018年2月26日 | |
ジャンル : | 散文 - 中古 | |
判型A5/416頁 |
『源氏物語』注釈史研究における新進気鋭の若手研究者であり、第七回中古文学会賞に輝いた、著者の初の論文集。四辻善成『河海抄』に対する基礎的な考究を中心に、中世期の様々な古注釈書を扱い、『源氏物語』受容の諸相を浮かび上がらせる。学際的視点を取り入れ、15本の論考を三部構成のもと、『源氏物語』注釈史・享受史を捉え直す。『源氏物語』古注釈書研究の新たな可能性を提示する一冊。
目次
はじめに第一部 『河海抄』諸本系統論
第一章 巻九論―諸本系統の検討と注記増補の特徴―
第二章 巻十論―後人増補混入の可能性を中心に―
第三章 巻十一論―『李部王記』引用再考序説―
第四章 東北大学附属図書館蔵旧制第二高等学校旧蔵『河海抄』をめぐって
第二部 『河海抄』の注釈姿勢と施注方法
第一章 『紫明抄』引用の実態―引用本文の系統特定と注記の受容方法について―
第二章 河内方の源氏学との関係―内閣文庫蔵十冊本『紫明抄』巻六巻末所引の『水原抄』逸文をめぐって―
第三章 歌学書引用の実態と方法―顕昭の歌学を中心に―
第四章 注記形成過程と二条良基―『年中行事歌合』との接点から―
付章 『うつほ物語』引用をめぐって
第三部 『河海抄』以後の諸注釈書
第一章 『原中最秘抄』の性格―行阿説への再検討を基点として―
第二章 『花鳥余情』『伊勢物語愚見抄』の後人詠注記―歌学から物語注釈への一考察―
第三章 富小路俊通『三源一覧』の源氏学―「愚存」注記から見る中世源氏学の一様相―
第四章 典拠から逸脱する注釈――中世源氏学における典拠のあり方――
第五章 『湖月抄』の注記編集方法―『岷江入楚』利用と『河海抄』引用について―
付章 伝昌叱筆源氏物語古注切と『山下水』
おわりに
初出一覧
索引(人名・典籍名索引/引用本文索引)
著者略歴
1983年、埼玉県生まれ。大阪大学文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。
現在、奈良大学文学部講師。第7回中古文学会賞受賞。
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