【江戸時代に生きた人々の過去への思いや歴史観を伝える19編】
【現在の歴史研究では見過ごされがちな史料から、歴史探索のおもしろさを味わう】
市中に埋もれている近世の史料を博捜し、読み込むことによって、これまでの研究では触れられてこなかった新たな事実が判明する。正倉院宝物に対する人々の関心の高さや、法隆寺での聖徳太子画像の利用、さらには「文化財」をめぐる情報の伝わり方など、近世の人々の過去に対する思いや歴史観が伝わってくる。本書によって新史料を見出し、これによって過去の事実を明らかにしていく歴史探索の面白さを味わっていただきたい。
ISBN:978-4-7576-0834-4 C1321 |
れきしたんさくのおもしろさ 和泉選書185 歴史探索のおもしろさ - 近世の人々の歴史観 |
定価(税込) : ¥3,630 |
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著作者よみ : | いとうじゅん |
著者名 : | 伊藤純 著【著書を検索】 | |
出版社 : |
和泉書院
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発売日 : | 2017年4月5日 | |
ジャンル : | 日本史(概論・通史・資料) | |
判型四六判/240頁 |
目次
I 新たな史料から見える世界1 新たに確認された摂津国風土記逸文
2 四天王寺蔵 大和国牒をめぐって
3 覚峰著『難波津宮并大郡小郡考』について
4 難波往古図の背景
5 摂津国百済郡の記憶
6 摂津国榎津寺をめぐる新史料
II 正倉院宝物をめぐって
1 大阪府立中之島図書館蔵『正倉院文書印踏集』
2 蘭奢待の截香者
3 正倉院宝物盗難事件に関する新史料
4 元禄時代の文化と情報
5 正倉院宝物と忠臣蔵
III 聖徳太子と法隆寺の周辺
1 唐本御影の果たした役割
2 聖徳太子墓の新史料
3 法隆寺開帳に関する新史料
IV モノをとりまく情報
1 金石文研究史の一齣
2 『那須湯津上碑』に見る蒹葭堂の研究姿勢
3 石上神宮鉄盾観察記
4 石川年足墓誌の発見と情報の伝播
5 天平韋が語る新たな歴史像
あとがき
著者略歴
1956年 東京亀有生まれ1975年 埼玉県立春日部高等学校卒業
1980年 大阪市立大学 2部文学部卒業
1982年 (財)大阪市文化財協会 調査員
1997年 大阪市教育委員会 文化財保護課
2005年 大阪歴史博物館
2017年 定年退職
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