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ISBN:978-4-7576-0539-8 C3395

はりまのはいじんたち

研究叢書400 播磨の俳人たち

定価(税込) : ¥9,900
表紙 著作者よみ : とみたしずこ 
著者名 : 富田志津子 著著書を検索
出版社 : 和泉書院 近刊を見る】【新刊を見る】 【出版社web
発売日 : 2010年1月25日
ジャンル : 韻文 - 近世
判型A5/287頁
 本書は、『加古川市史』『姫路市史』『高砂市史』『加西市史』の執筆者であり、それらの市史において、播磨の俳諧を調査・研究してきた著者の論考を集めたものである。それぞれの市史の文章に加えて、著者がライフワークとし、長年にわたって研究・発表してきた論文をまとめて一冊としている。個々の論考から成り立っている本書であるが、一冊で播磨、それも姫路を中心とする地域の俳諧を俯瞰している、と言えるであろう。
 近世、産業や経済の豊かな地である播磨には、高い文化が築かれた。庶民の文芸である俳諧も、当地で盛んに行われ、独自の俳壇も生まれた。たとえば、姫路に風羅堂一門、加古川に栗の本一門の俳壇があり、他の地域の俳人は、多くはそのどちらかに属していた。本書は、そうした播磨の俳壇の動きをとらえ、人と作品を照射している。地方俳諧研究史の上で、重要な一冊である。

目次

はじめに/凡例/【1】加古川の俳諧 第一章 栗の本一門 一 青蘿と栗の本/二 栗の本青蘿の俳諧活動 1 一門の形成/2 青蘿の活動/3 青蘿の俳諧/三 播州林田、三木家の俳諧 1 三木家について/2 栗の本入門と俳壇の形成/3 三木家の俳諧活動/4 雨人と李雨の作品/四 高砂の俳人 田中布舟 1 栗の本入門以前/2 栗の本門と布舟/3 蕪村門と布舟/4 おわりに/五 青蘿の終焉と栗の本のその後/第二章 滝瓢水 1 瓢水という人とその俳諧/2 瓢水の周囲の人々/3 晩年の瓢水/4 翻刻 瓢水追善集『おそねはん』(遅涅槃)/【2】姫路の俳諧 第一章 風羅堂以前の様相  一 初期俳諧/二 元禄俳諧 1 来山と千山/2 才麿の来訪と『椎の葉』/三 雑俳/第二章 風羅堂一門の形成と展開 一 惟然の来訪1 千山と井上家/2 惟然の来播/3 惟然への傾倒/4 惟然調の終焉/二 丹頂堂寒瓜について 1 俳諧入門/2 俳諧活動/3 風羅堂建立/4 晩年/5 翻刻 芭蕉五十廻忌追善集『雪の棟』/三 寒烏・寒鴻・寒桐 1 寒烏/2 寒鴻/3 寒桐/4 その後 四 風羅堂一門の遺物について 1 千山と芭蕉/2 芭蕉像と芭蕉遺品/3 姫路での芭蕉遺品の継承/4 蓑塚/5 風羅堂/6 蓑の碑/7 第二次風羅堂/8 俳額その他、まとめ/第三章 その他の姫路に関わる俳人 一 松岡大蟻と『翁反古』/二 酒井抱一 1 出自と生涯/2 抱一の俳諧/3 抱一の絵画/【3】高砂の俳諧 第一章 風羅堂一門と高砂俳人 一 河野独笑/第二章 栗の本一門と高砂俳人 一 田中布舟/二 栗の本玉屑/三 玄駒 その他/第三章 その他の高砂俳人 一 入江樵風/二 入江霞村/三 その他/【4】加西の俳諧 第一章 風羅堂一門と加西俳人 一 高瀬帰厚と酒見北条の人々/第二章 栗の本一門と加西俳人 一 安積花樵/第三章 その他の加西俳人 一 竹内玄々一と『俳家奇人談』『続俳家奇人談』/二 三枝梅六/三 俳額/主要参考文献・引用書目/あとがき/俳号索引

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